Smart City Living Lab シリーズ:インドのハイデラバードを Wi-SUN でよりスマートに

2023 年 5 月 23 日 | Silicon Labs | この記事は 2 分で読めます

スマートシティ向けに特別に設計されたWi-SUN(Wireless Smart Ubiquitous Network)は、低消費電力のIoT(Internet of Things)メッシュネットワーク用プロトコルです。Wi-SUN は、そのスケーラビリティ、セキュリティ、相互運用性、既存のアプリや新規アプリの幅広いサポートにより、持続可能な都市運営のための優れた基盤となり、最終的には住民の生活の質を向上させます。

世界中の都市は、温室効果ガスの排出と無駄な資源を削減するためにスマートテクノロジーに期待を寄せています。スマートシティとは、IoT の進歩を利用して都市資産を効率的に管理する都市エリアのことです。これには、公益事業、市民サービス、交通管理、公共交通機関、水道・廃棄物ネットワークなど、現代の都市生活のデジタル化が必要です。

IPv6 や IEEE 802.15.4g/e をベースにした Wi-SUN は、地方自治体のサービスプロバイダ向けの主要なオープンスタンダード IPv6 サブ GHz メッシュ技術です。これは、優先電源と電池電源両方のノードをカバーする幅広いアプリケーションで、大規模な屋外 IoT ワイヤレス通信ネットワーク用に使用できます。Silicon Labs は Wi-SUN Alliance Promoter メンバーです。

 

Wi-SUN ネットワークコンポーネント

下図に示すように、Wi-SUN は境界ルーター(BR)、ルーターノード、リーフノードで構成されています。Wi-SUN はフィールドエリアネットワーク(FAN)で、フルメッシュまたはスタートポロジで動作できます。

境界ルーターノード:FAN への広域ネットワーク(WAN)接続を提供し、ソース・ルーティング・テーブルを維持し、ノード認証とキー管理サービスを制御します

ルーターノード: 上向きおよび下向きのパケット転送を制御します

リーフノード: 最低限の機能、主に電池駆動のセンサーノードを提供します 

インド、ハイデラバード、国際情報技術研究所(IIIT-H)のSmart City Living Lab

インド政府の新たな取り組みであるスマートシティミッションのもと、スマートシティ技術を導入して経済成長と地域開発を推進しようという機運が高まっています。この取り組みで研究所の専門知識を活用し、都市イノベーションの発展を育むために、IIIT-H は 2019 年 1 月にスマートシティのための IoT に関する研究拠点を設立しました。

IIIT-H は、スマートシティ・アプローチを適用して、都市部を複製し、3 つの価値領域、社会、経済、環境における生活の質の向上を目指して、キャンパスに Smart City Living Lab を設立します。目標はスマートシティの概念実証を作成することです。

Smart City Living Lab は、インド-EU プロジェクトと欧州ビジネス・テクノロジーセンター(EBTC)の支援によって実現されました。プロジェクトへの関心が高まるにつれて、LAAS-CNRS、Bordeaux Metropole、電子情報技術省(MEITY)、ハイデラバードのテランガナ州政府などのその他のナレッジパートナーからのサポートの可能性があります。

 

IIIT-H Smart City Living Lab の Wi-SUN メッシュネットワーク展開範囲

IIIT-H キャンパスは、すでにさまざまなスタートアップのテストベッドになっているため、水、エネルギー、大気汚染、太陽光発電など、さまざまな垂直軸を監視するための既存のセンサー・ネットワークがあります。Smart City Living Labを拡張するために、Wi-SUNノードのキャンパス全体のネットワークが気象条件に基づいて街灯を制御します。目標は、100の街灯を Wi-SUN スマート街灯に変換し、近くのセンサーノードを Wi-SUN メッシュネットワークに接続することです。ルーター・ノードを装備した電柱は、ネットワークのバックボーンとして機能します。

有線電源と電池電源両方のさまざまなセンサが、エンドノード/限定機能ノード(LFN)として接続され、堅牢な Wi-SUN メッシュを形成します。広いエリアでは、街灯を超えた Wi-SUN の展開やデモンストレーションを可能にするためには、固定ノードの密集したネットワークが極めて重要です。この固定ノード(境界ルーターとルーター・ノードの両方)のネットワークは、Silicon Labs の EFR32FG12 サブ GHz ワイヤレス無線基板と市販のコントローラ・ボードを使用したカスタム・ハードウェアに基づいています。

 

上記のダッシュボードは、電柱上のルーターノードを示しています。

 

シリーズ1/フェーズ1:ハイライト

  • キャンパス内の 30 の電柱に置かれた FG12 無線に基づくルーターノード;Smart City Living Lab に置かれた境界ルーター(BR)
  • FAN 1.0 対応ルーターノードと BR。街灯の ON/OFF を制御
  • 50 Kbps の FSK ビットレート
  • Wi-SUN FAN1.0 ネットワークからダッシュボードに表示されたレイテンシーと RSSI
  • Wi-SUN メッシュ FAN 1.0 展開が 2022 年 10 月に実施 

IIIT-H は、4 つのフェーズを経て、2023 年の第三四半期末までに Wi-SUN ネットワーク Smart City PoC を完了する予定です。当社では、今後のブログ投稿でこのプロジェクトを文書化していきます。LPWAN 開発の詳細については、当社の LPWAN 固有の Tech Talk シリーズをお見逃しなく。大規模なスマートシティ、ユーティリティ、産業用 IoT アプリケーション開発に重要なトピックに関する対話型のトレーニングセッションを提供しています。

このブログシリーズの第 2 部、Smart City Living Lab Wi-SUN FAN 1.1 メッシュ展開 - フェーズ2 をご覧ください。

 

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