2022 年の成長を促進する 4 つの IoT トレンド

2021 年 12 月 16 日 | Daniel Cooley | この記事は 4 分で読めます

4 つの主要なトレンドが、2022 年の IoT の成長を促進します。Silicon Labs の CTO である Daniel Cooleyが、何を期待すべきかについての彼の考えを共有します。

 


モノのインターネッ(IoT)は既に登場しています

IoT が本格的に普及してきました。この技術は成熟しており、IoT エコシステムは繁栄しています。このような困難な時期ではありますが、半導体業界にとっては、この市場は途方もなく大きな機会を持っています。2023 年までに、世界のマイクロコントローラの出荷台数は 300 億台に達すると予想され、減速の兆しはありません。

Silicon Labs は 10 年以上前に IoT に目を向けていました。当社はこの技術に投資をしました。同じ考えの顧客をそのイノベーションのプロセスに統合しました。そして、スマートな、コネクテッドデバイスの持つその驚くべき可能性として私たちが見たものを中心に、エコシステムを結集しました。

今日、IoT はスマートホームへと到達し、スマートシティへも拡大しています。新しく、革新的な商用および産業用の数々の IoT アプリケーションが、様々なビジネスを前進させています。小売からヘルスケア、エネルギーから製造に至るまで、各種産業はこの IoT の価値を受け入れ、業務の生産性、持続可能性、安全性を向上させています。

新しい技術トレンドがユースケースを加速させ、IoT エンドユーザー・ソリューションのグローバル市場は拡大しています。

 

2022 年以降の 4 つのトレンド

 

1) 個別の製品から統合されたライフサイクル・サービスに至るまで

企業は現在、製品の流通プロセスに手腕をふるっています。大規模な製品展開により、インストールされているベースは急速に拡大しています。デバイスメーカーと開発者は、長い製品ライフサイクルと優れたサービスが、顧客を獲得し、このインストールベースを維持する上で重要であることを理解しています。

また、個別製品の販売から、製品を使用している間、継続的に価値を提供する、統合された製品およびサービスへの提供へと移行しています。エッジ・ツー・クラウド・コンピューティングの導入により、IoT デバイスは使用状況や状態に関する情報をメーカーに継続的に提供し、メーカーはこのデータを活用してプロアクティブなメンテナンスと優れた製品機能を提供できます。展開後に得られた洞察を使用して、ユーザーについて学び、製品そのものを繰り返すことにもはや抵抗はありません。

デバイスメーカーは、最新のソフトウェアとファームウェアを使用して、現場のデバイスをリモートで安全に更新する新しい方法を採用しています。無線でのプログラミングにより、新しいソフトウェア機能と追加機能を、インストールされたスマートデバイスのフリート全体に一度にプッシュすることができます。しかし、これはより高度なセキュリティサービスが必要となります。

 

2) 高度なセキュリティ

開発者は、家庭やミッションクリティカル向けのIoT製品のイノベーションを推進すると同時に、進化し続けるサイバー脅威から製品を保護するという困難な課題に直面しています。信頼できるセキュリティ・ハードウェアやソフトウェア・ソリューションは、その成功に不可欠です。

情報セキュリティチームは、ライフサイクル全体を通じてデバイスを管理することを求めています。彼らは、エッジまでの高度なセキュリティとエンドユーザーのプライベートなデータが常に整合性をもって取り扱われることを保証したいと考えています。また、信頼の起点(Root of Trust)、デバイス上で実行される安全なコード、安全なブートを求めています。

Silicon Labs では、サイバーセキュリティを設計に統合することの必要性を認識しています。2021年9月、当社は、Silicon Labs のハードウェア(ワイヤレス SoC、モジュール、MCU)を工場でカスタマイズできるカスタム部品製造サービス(CPMS)を発売しました。これらは基本的に、チップ(およびチップを使用するあらゆるデバイス)の Root of Trust として機能し、顧客はチップが工場から出荷される前に安全にチップをプロビジョニングできるようになります。こうすることで、顧客はチップの過程全体を通して追跡できるフットプリントを持つことができます。

この「trust nothing, verify everything(何も信頼せず、すべてを検証せよ)」の概念を擁護する新しいサービスは、IoT 製品のライフサイクルを通じて、デバイスの場所に関係なく、堅牢な認証および検証プロセスを提供します。このサービスは、IoT デバイスの ID 証明書の他に類を見ないカスタム導入により、当社の Secure Vault 技術を強化します。これにより、攻撃者がコネクテッド製品をネットワーク・エントリー・ポイントとして使用することを防ぎます。また、このサービスには、最長で 10 年間のIoT 製品寿命のに渡り、専用の長期ソフトウェア開発キット・サポートサービスも含まれています。

 

3) MLが実現します

機械学習(ML)の進歩は、大きな新しい未来への扉を開こうとしています。エッジにおける ML は多くのメリットをもたらします。ML アルゴリズムは、あるモデルをトレーニングし、独自のパフォーマンスを評価し、予測を行うことができます。これは非常にエキサイティングなことです。これは、予知保全、ビル・オートメーション、音声分析のプロビジョニングから、自律操作のためのビジョンや動作検知に至るまで、生活を楽にするためのアプリケーションに使われる小型デバイス上で、ML アプリケーションが実行できる世界です。

これに対応するため、Silicon Labs ではワイヤレス SoC 上で ML モデルを実行するという課題に取り組んでいます。当社では、ML とワイヤレス接続を統合するシングル・チップ・ソリューションが、最も効果的な数々のアプリケーションを探っています。これは IoT 業界にとって抜本的な革命となるでしょう。今後数年で、すべてが変わっていくでしょう。

 

4) 業界統合

多くのシリコン企業がこの市場に参入し、統合段階へと移行していきます。

IoT と半導体分野における成長のモメンタムにより、次の 2 つのことが起こるでしょう。まず、企業の価値が大幅に上昇することが予想されます。逆に言えば、その他のプレイヤーがこのゲームから脱落することになるでしょう。収益が大きくなると、予算はさらに大きくなります。これにより、新規参入者は、この出費を支払う余裕がない限り、足がかりを得ることができません。多くの企業は、結果として得られる規模の経済から利益を得るため、合併や買収を通じて利幅の改善を模索するでしょう。

ニッチは勝てません。IoT デバイスは、単一プロトコルでは動作しません。支配的なプレイヤーが、彼らのポートフォリオのすべてのワイヤレス。オプションを利用することができます。Silicon Labs では、過去 10 年間、すべてのワイヤレス技術をサポートする立場に立ってきました。また、最近リリースされた Unify Software Development Kit(SDK)により、当社は主要なトランスレーターにもなっていくでしょう。Unify SDK により、IoT クラウドとプラットフォームの開発者は、現在と将来のワイヤレス・プロトコル間で相互運用できるように、自分たちのデバイス機能を設計できます。これにより、企業はスマートホーム、都市、ビル、産業のエコシステムを自信を持って拡張できるようになります。

今年は、シリコン・プロバイダーたちにとって変曲点となるでしょう。この技術は既に確立されており、市場も成熟しています。もうすぐ、すべての産業がIoT、エッジ、ネットワーク技術の恩恵にあずかるでしょう。 セキュリティの確保は、すべての人にとっての最優先事項です。

Daniel Cooley
Daniel Cooley
最高技術責任者
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